第1回(2018.6.11)口頭弁論レポート

第1回(2018.6.11)口頭弁論レポート

(【もう一枚、投票用紙を準備して 在外邦人が国民審査権を求める訴え】)

公判ではまず原告代理人の吉田京子弁護士が口頭で訴状の趣旨を陳述した。
吉田弁護士は、国民審査は国民主権にとって欠かすことのできない制度であり、「海外に住んでいる」というただそれだけの理由で、その権利が制限され、この国の主権者としての重要な地位を奪われてよいはずがないと指摘した。
その上で、2011年に東京地裁がこの問題について「憲法適応性については、重大な疑義があったと言わざるを得ない」との「違憲状態」判断を示したのにもかかわらず、それから7年間にすでに3回も海外在住の日本人を締め出して国民審査が行われてきたことを重視、
「国は、知っていて、わざと放置し続けている」。国は法律を改正したり、制度を改めたりすることができたはずなのに不作為で放置し続けており、期待が裏切られた。「立法府の怠慢で民主主義が歪められている、それを正すことができるのは司法、裁判所だけだ」と訴えた。

続いて原告代表の想田和弘氏が提訴に立った経緯を含め陳述した。
想田氏は、成人してからこれまで一度も投票を欠かしたことはなかったが、1993年に渡米して一番驚いたのは海外在住邦人には日本の選挙権が与えられていなかったことだ。2005年の最高裁の違憲判決を経て国政選挙の選挙権は保障されるようになったが、いまだに最高裁裁判官の国民審査権が「剥奪されたままの状態」であるのは不当だ、と述べた。少し工夫すれば比較的容易に解消できる瑕疵であるにもかかわらず、主権の行使という極めて重大な権利に関する手続きがこれまで正されていないのは、許されざる政治の怠慢だと弁を重ねた。
「海外に在住しようが、私たちは日本の国籍を有する主権者です。その権利が不当に制限されてよいはずはない。これは人権の問題だ」「海外在住者を二等国民のごとく扱い、その権利を制限して罰するのは、この国のためにも決してプラスだとはいえない」と強調した。
海外在住邦人は100万人以上いると言われている。想田氏は「私はきょう、100万人の代表するつもりで意見陳述に来た。違憲状態を一日も早く正し、国民審査権の正常化を促す判断を下すよう」求めた。
「国外に生きるだけで主権を行使できないのは、これはペナルティーだ。海外にいても祖国の状況を毎日チェックしている。決して忘れていない。(国民審査権を行使できない)この状態を修正してほしい。もう一枚、投票用紙を準備してほしい」と強く訴えて陳述を締め括った。
この後、原告側が国民審査をすることのできる地位ないし国民審査できないことの違法確認請求と国家賠償請求についての認否を被告側が先に明らかにするよう求めたが、裁判長は並行して審理すると述べ、被告の主張について7月23日までに書面で提出するよう求めた。次回公判は8月23日午前11時30分から、703号法廷でと決まった。

◇    ◇
記者会見で想田氏は、日本のパスポートを持ち、日本国籍があるのに投票権がない。アメリカに住んでいるだけで主権を行使できないことに驚いたと切り出した。
国民審査については「なぜか私たちだけ、在外だというだけで✖(バツ)を付けられない。変だと思う、単純に言って。手続き上はもう一枚紙(投票用紙)があって✖(バツ)をつければ済む話だ。なぜか、そこだけ私たちは差別されている。非常におかしな話だ」と率直な疑問を再三、口にした。
「海外に住んでいるのだから、権利が制限されるのは当然だろう。欲張るな」
訴訟を提起した後、SNSでこのような批判が飛んできたことも苦笑気味に明らかにした上で、「きょうの法廷にはこれから米国へ留学する高校生二人も傍聴した。成人したら投票権が発生するが国民審査ができない。未来の日本国民のためにも今直しておかなければならない」と早急に国民審査権の行使が認められるよう訴えた。(山)

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記者会見で想田氏は、日本のパスポートを持ち、日本国籍があるのに投票権がない。アメリカに住んでいるだけで主権を行使できないことに驚いたと切り出した。
国民審査については「なぜか私たちだけ、在外だというだけで✖(バツ)を付けられない。変だと思う、単純に言って。手続き上はもう一枚紙(投票用紙)があって✖(バツ)をつければ済む話だ。なぜか、そこだけ私たちは差別されている。非常におかしな話だ」と率直な疑問を再三、口にした。
「海外に住んでいるのだから、権利が制限されるのは当然だろう。欲張るな」
訴訟を提起した後、SNSでこのような批判が飛んできたことも苦笑気味に明らかにした上で、「きょうの法廷にはこれから米国へ留学する高校生二人も傍聴した。成人したら投票権が発生するが国民審査ができない。未来の日本国民のためにも今直しておかなければならない」と早急に国民審査権の行使が認められるよう訴えた。(山)

(参考)原告側ウェブサイト:http://www.kempouihan.com/

弁論後の会見

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